「社畜のたぬき」になって妖怪盆踊りに参加した話

「社畜のたぬき」になって妖怪盆踊りに参加した話
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2023年10月7日~9日に立川市で「たちかわ妖怪盆踊り」というイベントが行われた。


(プレスリリースより:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000062.000099018.html

こちら、ドレスコードは「妖怪になること」という、ちょっと普通じゃない感じで、そんなのおもしろいに決まってるじゃん!ということで参加してきた。

参加するきっきかけやイベントの概要は前回の記事につづっているので、詳細はそちらをどうぞ。

妖怪コンテストに参加!

妖怪盆踊りでは、妖怪変化ぶりを競う「妖怪コンテスト」なるものがあって、今回それに参加してきた。

というわけで、さっそく私の妖怪変化を見てもらおう。

「社畜のたぬき」である。

“普段は人間に化けて生活しているが、職場がブラックで、疲れてくると耳が出ちゃったり目のまわりが黒くなったりしちゃう。”
と言う設定だ。
完全に某ぽんぽこを意識している。

ちなみに、これ耳が動く。

コンテストはこの仮装で挑んだのだった。

応募にあたって

少し時間を遡った9月上旬。

妖怪コンテストに出たいけどイベントは10月だから、それまでにネタを間に合わせればいいかなと目論んでいたところ、改めて募集ページを見るに、妖怪コンテストはどうやら事前エントリー制のようで、しかも応募にあたって写真も出さないといけないということに気がついた。
しかも応募締切が間近ではないか!

自分がやれそうなネタとして「社畜のたぬき」にしようかなと最初の段階で思いついていたが、コンテストの規定を見るに、版権物はダメっぽいのと、ちゃんとしっかり仮装してなきゃいけなそうっていうので、このネタはダメなんじゃないか、でもやるとしたら別のネタどうしようかと、実はかなりネタに悩んでいたのだった。

悩みすぎて応募そのものをあきらめようかとも思いかけたが、事前の写真審査もあるようだし、ダメならダメでしょうがないやと腹を決めて、「社畜のたぬき」で応募したのだった。


▲これが応募用に取った写真

ところが、いざ応募フォームに入力していったら、どこにも写真添付するところがなく、結局写真は求められなかったというオチである。
(当日受付ではじかれたらどうしようという不安が残った)

そして迎えた当日

会場である立川までスーツで向かった。
よもやこれが妖怪の仮装だとは誰も思うまい。

立川駅からわくわくしながら人の流れに身を任せて歩いていたら、昭和記念公園に着きかけた。
そっちはそっちで別のイベントがあったぽい。(うっかりさん)

気を取り直して会場へ行く。

そこには思い思いの妖怪の格好をしている人や浴衣姿の人などがたくさんいた。
いろんな屋台も出ていて、そのお店の人もみんな気合入った妖怪メイクなどしている。

めちゃめちゃ楽しげだ!
おらわくわくしてきたぞ!


▲リストバンド交換 パフレットもらった


▲ステージの裏側 この柵の向こう側が有料の芝生エリアで、ドレスコードがあるゾーンとなる。


▲ステージ表側 有料の芝生エリア

まずは妖怪コンテストの受付に行く。
受付の時に何かジャッジ的なことされるのかどきどきしていたけど、特にそんなこともなく済んだ。
私はエントリーナンバー7だった。

コンテスト開始までの間、目立たないところで、耳を装備したりメイク(目の下にクマをペイント)したりして、社畜のたぬきになっていく。
あと、芝生エリアでtwitterに上げる用の写真を撮るなどした。

しばらくして集合時間になり、コンテストに参加する妖怪の人たちが列を作ってステージ脇に並びだしたので、自分もそれに並んだ。
見回すと、ガチで妖怪になりきってる人ばかりで、皆さんクオリティが高い。
対して、ただスーツ着て耳つけてるだけの仮装の自分。
妖怪の群れの中に一人人間が紛れ込んだかのような場違い感があって、気後れしてしまう。

◇ ◇ ◇

今回は「子供妖怪コンテスト」も同時開催となっており、妖怪に扮した子供達も隣に列を作っていた。
始まるまで列になって待っている間、こちらの大人妖怪列と子供妖怪列が、お互い興味津々で気にしている感じだった。

私の方を見た子がいたので、いたずら心でこっそり耳をピクピク動かしてみてあげたら、それを見た子がびっくりして隣の子に「耳が動いた!」って教えてあげてたのがたまらなくかわいくて、これがトリックオアトリートかと思った(違う)


▲子供妖怪がかわいいしクオリティが高い!(親の気合を感じる)


▲ステージ発表の様子 親御さんたちが応援していた

◇ ◇ ◇

子供妖怪コンテストが終わってから、私もエントリーしている妖怪コンテストが始まった!


▲他の妖怪さんたちのステージパフォーマンスを見つつ自分の番を待つ

ステージに上がって、私の番がやってきた。

司会「何の妖怪ですか?」

私「社畜の、たぬきです・・・」(疲れてる感を出しながら)

ツカミの反応は上々だった。

司会「どんな妖怪ですか?」

私「あの、私たぬきなんですけど、普段は人間に化けて仕事してまして。ただ入った会社がブラックで、疲れるとこうして耳とか出ちゃうんですよ」

なんとか事前に考えていた設定を話せた。

司会「最後にアピールポイントは?」

私「モンスター飲んだら耳動くんですよ」
と言って、モンスター飲むふりして耳を動かしたら、これも結構ウケてた、気がする!

やり切りった!

ステージを降りたら、他の妖怪さんたちに、それすごいねーとか声をかけてもらえた。
このとき初めて、ちょっと自分も妖怪の仲間入りできたかなと感じて、うれしかった。

最後に結果発表。
正直ウケは悪くなかった気がしたので、ワンチャンあるかなと思ってたけど、特に何も無かった。
まあそうだよね。(調子に乗ってすみません…)

それはそれとして、コンテスト中はずっと我慢してたので、終わってここぞとばかりに他の妖怪さんたちの写真を撮った!


▲入賞のお三方 手前から、パフォーマンス賞の天井なめさん、準優勝のいわな坊主さん、優勝のいそがしさん


▲いそがしさんと社畜(たぬき) これ以上の組み合わせはあるだろうか!


▲天井なめさんといわな坊主さんとの3ショット


▲バラエティ豊かな妖怪コンテスト参加の皆さま

今回、自分も妖怪の仲間入りできたかなとちょっとは思ったものの――


▲私以外の妖怪の皆さん

この写真みたらやっぱ自分だけ違ったなと、妖怪になりきれてなかったように思ってしまった。
なんか、妖怪コスプレの中で自分だけが地味ハロウィンしてしまったみたいだなと。(実質そうなのだが)

とはいえ、そんなような気付きや感情も含めて経験値を得られたので、勇気出して参加してよかった!


参照元:https://twitter.com/fujikawasakura/status/1710882775728099633

▲コンテスト終わった後のツイート

◇ ◇ ◇

感想ツイートを投稿しようとtwitterを開いたら、流れてきたタイムラインで、さっきのいわな坊主さんがとりもちうずらさんだったことが判明した!

なんと!どうりで!さすがすぎる!

ほんとに芝生にいらしたので、突撃して声をかけた。
去年の化けわらじの記事を見て今年参加しようと思ったことなど、少しお話させてもらった。
いわな坊主さんの間の抜けた顔を見つめながら話すのがなんかシュールだなと心の片隅で思いつつも、あこがれの方とお話ができて感激だった。

あとはイベントを楽しむだけ!

日が落ちると、イベントはいよいよ怪しい雰囲気が出てきた。


▲イマジン盆踊り部の皆さん

そんな雰囲気の中、イカしてる音楽の生演奏に身を委ねて、妖怪の恰好をしたみんなで盆踊りをするのが、めちゃめちゃ楽しかった!

◇ ◇ ◇

踊ってたら、「あっ、社畜のたぬきさんだ!」と声をかけてもらって、写真を求められることがあった。


▲目玉を集める妖怪(オリジナル)で妖怪コンテストに参加されていた方

こちらご両親と参加されていて、特にお父様が”社畜”にいたく共感してくれてたようで、力強く「よかったよ!」という感想をいただけたのでうれしかった。

◇ ◇ ◇

イベントの大トリは、民謡クルセイダーズさん(民クル)で、今回私のお目当てアーティストさんだった。
(いつか生で見たいと思っていたのだ)

とても人気があるので、芝生エリアはすごい人が集まっていて、本番前のリハーサルから盛り上がっていた。


参照元:https://x.com/fujikawasakura/status/1710986339674648940

最終的に、遺伝子レベルで楽しませてもらったイベントだった!

◇ ◇ ◇

今回参加して一番思ったのは、お祭りはスーツで来るもんじゃないなと。
ドレスコードは合わせた方がより楽しめる気がした。

妖怪コンテストはやりたかったことやれたのでよかったものの、やってみてちょっと違ったなという感じは正直否めない。
仮装としては反省があるものの、妖怪盆踊りというイベントとしてはすごく楽しかった。

なので、この雰囲気の中、やはり浴衣とかもっと妖怪に寄せた格好で盆踊りしたかったなと思ったわけで。

というわけで、来年もあったら、今度は浴衣で参加しようと心に決めたのであった。

おまけ

耳が動く仕込みについて

仮装に一ひねりを加えたくてやってみた。


▲つけ耳とテグス ちなみにこの耳はタヌキじゃなくてオオカミとかだった気がする


▲これはホームセンターで置いてあったチューブのサンプル(固さが違う)


▲これを耳の中に仕込んで、テグスを通してあげると・・・

▲動く! テグスを引くと閉じて、放すと戻る。テグスは背中のほうを通してある。

てなかんじで前日夜(日付変わって当日)に仕込んでいたのだった。

寄り道した話

私が妖怪盆踊りに参加しているちょうどその日、高円寺でデイリーポータルZが砂糖水を売っていたので、中抜けして立川から高円寺へわざわざ砂糖水を飲みに行った。


参照元:https://x.com/fujikawasakura/status/1710921448951517636

ちょっと何言ってるかわからないと思うのでこちらの記事をどうぞ。
祝21周年! デイリーポータルZは10/8(日)に砂糖水スタンド開店します

ちなみに、砂糖水飲んでまた立川に戻ったのだった。
(予定詰めつめにするあたり、まさに社畜ムーブ)

後日談

翌日、突然実家の父から、めったにこない電話がかかってきた。
何事?と思って出たら、

父「おめ、社畜のたぬきってなんだよ」※実家は秋田です

私「え!?なんで知ってるの??」

父「今テレビさ出でだねが」

私「ファッ!?」

どうもお昼の情報番組・ミヤネ屋に出てたらしい。


参照元:https://x.com/fujikawasakura/status/1712899364673540144

使ってもらえて光栄です。
テレビの人も“社畜”に共感してもらえたのかもしれない……

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