家電修理のプロ・今井電子サービスの今井和美さんがめっちゃかっこよかったって話

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たまたま見たNHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』で取り上げられていた、電器店主・今井さんがめっちゃかっこよかったので語らせてほしい!

家電の命、最後まで
電器店主・今井和美
メーカーですらさじを投げる故障家電を、95%以上という驚異的な成功率で再生させる男がいる。電器店主、今井和美(60)。今井が営むのは、三重の山深い里にある小さな電器店。そこにはもう修理できないと断られた家電が全国各地から送られてくる。その数は年間数百件、行き場をなくした家電にとっての最後の病院だ。20年前の食器洗い乾燥機、30年前のコンピューター、40年前のカセットデッキ・・・。販売が終わり、部品すら調達できない家電を、今井は驚くべき修理技術でよみがえらせる。町の電気屋さんが消えゆく中、修理一筋50年、時代や環境に流されることなく貫いてきた信念と流儀に迫る。
番組HPより>

 

今井さんのどこが素敵って、まず、修理に臨むとき、すごくにこにこしてるのだ。さぁどんな修理かなって感じですごく楽しそうにされている。

自分も昔メンテ業してたことあるのだけど、不具合対応とかトラブル対応って、まず身構えてしまう。
果たして自分にわかるだろうか、ちゃんと対応できるだろうかって。
自信のなさとか不安とか、そういうのが少しでもあると、そうなっちゃうはず。

でも今井さんは全然そんな風には見えず、むしろすごく興味津々で、壊れた家電に向き合われている。
ほんとにこの人機械を愛しているんだなっていうのと、修理が好きなんだなっていうのが伝わってきた。

しかも、なるべくやったことない修理を積極的にやられているという。
曰く、同じこと繰り返してたらつまらないでしょと。

そんなスタンスでこの道50年、何千何万と修理してきた。
その経験と知識に裏打ちされた自信というか。

もうすごい。すごすぎる。めっちゃ素敵。

なんでこんなに惹かれてしまったかというと、自分の専門も(一応は)電気や設備でやってきてるからだ。
あと、かつて家電修理の会社の就職試験を受けて落ちたこともあったので、家電修理自体に興味があるっていうのもある。

けれど何より、自分が抱いている恐怖や不安を、今井さんからは感じなかったからだ。

どんなに勉強してきても、資格を取ってはいるけれど、自分では表面的に知っているだけで、実際のところ本当に理解はできていないんだと思っている。
知るほどにわかった気になれない。けれどわからないとは言えない。
けれど、こいつわかってねぇって言われないよう、ばれないように、必死に体裁を保とうとしている。
だから、自分の専門分野に対して、恐怖や不安を実は抱いている。

家電修理やトラブル対応っていうのは、ほんとにわかってないと対応できない分野だ。
真の理解が問われるから、並の技術レベルの人はまず身構えると思うのだけど、逆に嬉々として取り組んでいこうとするのだから、今井さんほんとすごいなって尊敬してしまう。

番組中、かっこいいなって思ったシーンはいくつもあって。
例えば、初めての機械(備え付けの食洗機)でも、ばらして自分で回路図起こして、そこから型番が読み取れなかったICの規格を導き出して、修理しちゃうとことかさ。
こういうの、ミステリを読んでるみたいでおもしろい。

しかも一カ所直して終わりじゃなくて、これから先、壊れそうなところを予防で修理しておくところとか。
この至れり尽くせり感たるや!

番組の最後で取り組んでいたのが、40年前のカセットデッキ。
モータをばらして直して、制御回路も直して、直ったかと思ったらまたどこか壊れて。細かく一つ一つ直して直して、キリのない作業を黙々とひたすらに向き合って。最後にきちんと修理ができる!
この諦めずに、ひたすら向き合う姿が、本当にかっこいい。

いやもう、まじリスペクト今井さん。

弟子入りしたいなぁと妄想してみたり……

いや、でもその前に、壊れたうちの電気ケトルを自分で修理してみようかしら。

 

「お客さんの要望に必ず応えるということですね。こうして欲しいと言えばそのようにする。で、応えられるように一生懸命、努力をしなきゃいけない」

(2019/7/24 note「家電修理のプロ・今井電子サービスの今井和美さんがめっちゃかっこよかったって話」より)

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