今年の地味ハロウィン、奥さんと二人でやっておもしろいネタは何かないだろうかとずっと考えていて、ある日ふとひらめいた。
というわけで、今年の地味ハロウィンは「水道工事マグネットの人」の仮装でいくことに決めた。
これは水道工事マグネットの人の仮装の準備の記録である。
■実は元ネタがあった
実は、仮装の参考にした記事がある。
水道工事のマグネットになりたい https://dailyportalz.jp/kiji/141023165451
デイリーですごく好きな記事の一つだ。
今回の仮装ネタを思いついたのは、以前これを読んでいた影響は大いにあると思う。
いったんはこの記事の林さんとべつやくさんを目指そうと思ったのだけれど、単純にそれだけだといかんなと思い、自らもきちんと観察するところから始めた。
■水道工事マグネットの観察
まずは、うちの冷蔵庫にある大量のマグネットを、整理・分類して、共通項や傾向から「ぽさ」を探すところから始めた。
観察メモ書き(冷マ=冷蔵庫マグネット。みうらじゅん氏による命名)
わかったこと
観察の結果、主に以下のことがわかった。
(うちのマグネットで)最も多かったのは次の3社
- 水の救急隊 株式会社クリアライフ https://www.clearlife-net.com/
- 町の水道屋さん 株式会社イースマイル https://www.clearlife-net.com/
- 株式会社スイドウサービス https://www.suido-service.com/
マグネットに使用されている人物(キャラ)の主なパターン
水の救急隊は次の2パターン
- 男性の水道屋さん(ソロ)
- 男性の水道屋さんとお客の奥さん(ペア)
イースマイルは次のパターンの変遷
水道屋さんの松村邦弘さんとお客の奥さんの柴田理恵さん(ペア)
→水道屋さんの上田悠介さんとお客の奥さんの松下由樹さんとおばあさんの柴田理恵さん(トリオ)
→→水道屋さんのキティちゃん(ソロ)もしくは犬のシューリーくんとのペア
㈱スイドウサービスは人物を使わなくなっていった
テレアポの女性(ソロ)もしくは男性の水道屋さん(ソロ)
→イラスト、キャラ、文字のみのパターンへ
考察
水道工事マグネットぽさとは、男性水道屋さんとお客の奥さんの組み合わせが一つの解であると思った。これは林さんの記事でも再現されていたイメージである。
そして、どうもこのいかにもなイメージって、水の救急隊とイースマイルのマグネットである可能性が高い気がした。マグネット発生数の多さから言って、これってぽいよなーと思って見ているのはたいていその2社である率が高いからだ。
全然別会社のイメージキャラクターに舞の海修平さんや内山信二さんが起用されているのも観測している。なぜふくよかタレントが起用されているのか。すなわちこれはイースマイルの松村さんのふくよかタレントイメージの派生ではなかろうか。
興味深いのは、にもかかわらずそんな影響を与えたイースマイルは、イメージキャラクターを細身の俳優・上田さんに変更してるのだ。と思ったら、最近はキティちゃん押しぽい。
時代の流れなのだろうか。
ま、特に検証するつもりはないので、勝手な想像の話だが。
導き出される必要な要素
とりあえずモデルケースとしては水の救急隊とイースマイルを採用することにしつつ、全体的なデザインの傾向を鑑みて、必要な要素として以下を挙げた。
- 水道屋さんは作業着+作業帽
- 作業着の下はワイシャツにネクタイのほうがそれっぽい
- 大きなスパナをもつ
- ガッツポーズもしくは帽子のつばに手をやる
- お客の奥さんはエプロン
- エプロンの下は丸首のシャツのほうがそれっぽい
用意するもの
そんなわけで、本番までに以下のものを用意する必要がある
- 大きなスパナ
- ロゴのついた作業服と作業帽
- エプロンとシャツ(奥さんに準備を依頼)
■水道屋さんの小道具の工作
大きなスパナ
スパナは持ってたけどさすがに小さくて映えないだろうと思った。
とりあえず近所のホームセンターに行って、工具売り場をのぞいてみた。でかいスパナは売ってるものの、高い。仮装のためだけにわざわざこんなものを買うのも違う気がする。
自作するかと思って、スパナになり得そうなものを探したけれど、いまいちピンと来るものがなかった。
なんとなく想定はしてたけど、段ボールで作ることにした。
なんか弘法大師が持ってるアレに似てる気がする……
アレは金剛杵(こんごうしょ)というらしい。(https://www.kongohin.or.jp/mikkyohogu.html)
気を取り直して、さらに大きめにあたりを取ってみる。
これも段ボール3枚重ねて作っている。
次に、アクリル絵の具で色を塗る。
テストで、最初につくった小さいスパナを塗ってみる。
もっとアホっぽく、概念としてのスパナを作るんだ!
こういうやつ(https://youtu.be/rQFv7uy-9f4より)
というわけで単色ベタ塗りで。
ちなみに側面はめんどくさいのでそのままにした。
作業服・作業帽ロゴ
作業服は前から持ってたやつを利用するつもりなのだが、ちなみにそれは我が藤嶋工業の作業服である。
かつてこれを着てコミティアに出展したことがある。
閑話休題。
作業帽は持ってなかったので、近所の作業服屋さんに行って購入した。
作業服との色を会わせる必要があったので、この作業服を着て買いに行ったら、領収書要りますかと聞かれた。(もらっておけばよかった)
やはりただの作業帽じゃあんまりそれっぽくならなさそうなので、架空の水道工事会社のロゴを貼りつけることにする。
水道工事マグネットの観察により、「水の救急隊」と「町の水道屋さん(イースマイル)」が多いことがわかったので、この二つを組み合わせて「水の水道屋」という会社名を考えた。
馬から落馬とか頭痛が痛いとか、そんな感じのマヌケ感があってよい。
まず会社名のロゴをクリスタでデザインした。
フォントは、ダサかわを意識して「HGS創英角ポップ体」を選択。
水をイメージしつつ、作業服の色バランスを考えた水色ぽい感じにした。
印刷したやつをあててみる。
ロゴを作るのにフェルトを使おうかと思ってたのだけど、やっぱめんどくさいなと思い、服に貼るゼッケンシールに印刷した紙を貼りつけることにした。
てな具合で、一通り仮装の準備を終えたのが本番の一週間前のことだった。
ちなみに奥さんは、よさ気なエプロンは持っていたので、エプロンの下に着るシンプルなシャツを、わざわざHoneysまで行って調達してくれた。
■当日の準備
水道工事マグネットになってそうなポージングや表情の練習した。
前述の通り、水道屋さんはこんな感じ
- 大きなスパナをもつ
- ガッツポーズもしくは帽子のつばに手をやる
お客の奥さんは、実際のマグネットではいまいちポーズにインパクトがない。
なのでうちの奥さんには、例の林さんの記事を見せて、べつやくさんになってくれと頼んで練習してもらった。
(優秀なお手本のべつやくさん)
そんなこんなで、こんなかんじに仕上がった!
あと出発までに、ステージに上がったときなんてプレゼンするかイメトレして(実際は全然しゃべれなかったけれども)、水道工事マグネットってこんなんだよっていうサンプルを用意して、これには元ネタの記事があってね……という話になったとき見せられるよう例の記事をプリントアウトしておいた。
それらと、事前に作った大きなスパナを自前の工具箱に入れつつ、ついでにほんとの工事で使えそうなほんとの工具も入れてみた。あと貼りつけたロゴの補修用のテープとハサミも。
そんな感じで準備万端、地味ハロウィン本番に臨んだのだった。
■最後に
本番の様子はこちら
地味な仮装限定ハロウィン2018に参加してきました!
おかげさまで大いにウケてもらえたので、とてもやりきった感がある。
完成度の高さを褒めてもらえたのも嬉しい。
準備も本番も地味ハロは楽しかった!
おまけエピソード
いざゆかん!と思って玄関を出たら、まさにうちの前で、バイクを倒してサイドミラーがぐらぐらになってしまった郵便屋さんと遭遇。ちょうど工具箱を持っていた私は、プライヤーとレンチでミラーを直すのを手伝ってあげられた。地味ハロのおかげで人助けができた!
— 藤川さくら@11/25ティアC27a (@fujikawasakura) 2018年10月27日